ヌッ

適当

「人生の土台となる読書」を読んだ

最近働かない生き方への興味が募り、先日も大原扁理さんの本を読んだりしていた。
phaさんの本も読みたいなーでも何からが良いかなーと思っているところでこの本を紹介しているツイートを見た。
それをきっかけに買って読んでみたのだが、ここ最近で一番心を打たれた。

タイトルを見て読書術に関する本かと思ったのだが、それよりはphaさんが今まで読んできた本の紹介をする、エッセイに近いような、思想をまとめた本である。
取り扱っている内容は生、死、性、宗教、宇宙、時間、など壮大に思えるテーマが多い。
人によっては、胡散臭い、気持ち悪いと思って距離をとる内容かもしれない。

ただ、おおっぴらに言えないような悩み、不安の助けになるような話でもある。
例えば死に対する不安。虚無感。
普段は考えずに生きているものの、現実問題、死は逃れられない。
広大な宇宙と比べると自分は取るに足らない存在である。
そう考えると何をやっても無駄なのではないか……。
と考えてしまうことについてもある種の解決というか受容について書かれている。

成功者よりもダメな人間の書いた話が面白い。というのも共感できる話だった。
個人的に、物語を面白くするのは登場人物の感情を詳細に描写している演出だと思う。
例えばカイジとかジョジョとかバキとかハンターハンターとか孤独のグルメとか。
ぜんぜん違う話であるけど、この辺の面白さというのは感情描写が細かすぎる(場合によっては笑えるレベルにまで落とし込まれている)点が良いのではないか。
これらはファンタジー、創作の話だが私小説SNS、ブログでも言えることで、心情を暴露することというのは恥ずかしさを伴うが、周りから見ても面白い。(嘲笑の対象という意味ではなく興味関心として)
そういったことを改めて認識して、もっとブログを書いてみたり、人の話を聞いてみるのが面白いかもしれないと思えた。

冒頭で述べたように働かない生き方に興味があって近しい本を読んだりしているのだが、これって自分に都合の良い本を読んでるだけなのではないか?エコーチェンバー現象的なものではないか?
と思ったりもしたのだが、それもまぁ別に良いかと思い始めた。

読み終えた全体の感想として、もっと自由にものを考えても良い、自己を肯定してよい、と思えるようになり穏やかな気持ちになった。
また不安なことがあったときはこの本を読み返したり、紹介されている本を読んでみたりすると思う。


しかし技術書はなかなか読み進められないのに新書(ビジネス書?自己啓発書?)で興味のあるものは一気に読み進められてしまう。
こういった本は大衆向けで専門用語もなくあんまり考えなくて読めてしまうとか、そもそも技術書はリファレンス的な使い方をすべきで読み方が違うという前提はあるかもしれないが。
少し前にタブレット買ったのと、経費でkindle本買うようになったこともあり、ようやく電子書籍ユーザになった気がする。
普段はあまり本を買わずケチっていて、図書館で借りるとか職場で借りるとかkindle unlimitedを利用するとかしてたのだが、もっと軽率に本買って読んでいいなという思考になってきた。

以上です。