ヌッ

適当

悲しみはつくばエクスプレスで

筑波到着

高専時代の友人と遊ぶために筑波に行った。土浦というところで花火をやっているらしい。それも日本三大花火の一つのようだ。そのためだけに新潟から朝出発して来てくれた奴もいた。なんてフットワークの軽くてノリの良い奴なんだろう。

とりあえず昼飯を食いつつその日の予定について話すこととなった。
「筑波大見に行って、るるどんの家行ってその後に風俗に行こう」
ぼく「???」

元々事前の話でも夜の店に行こうみたいな話はされてまして。二日間筑波にいれるなら一日目の夜にキャバクラ行って、二日目の夜にピンサロ行こうみたいな話だった。俺は何の経験もないけど皆で行くなら楽しそうだし勢いに任せていこうと思った。ところが二日目の午後にバイト入ってしまってしょうがないから俺は二日目の朝帰るよと伝えた。そういうことがあっててっきり俺はキャバクラだけ参加する形かな?と思っていた。

ということが朝あり、朝からコいてしまった。まさかこれが正夢に近い出来事になるとは……。

慣れてる友人が店やコースを決めて金も出すから先に一人で行けと言われた。せっかく集まったんだし攻めていこうと思い結局その案に乗った。筑波大とるどんの家を見てから土浦に来た。花火客が非常多いが路地裏に入ると怪しい店が多々見える。そして初めていかがわしい店に入った。

風呂

まず適当に指名する。年齢や顔写真はほぼほぼ詐欺なんだろうと思いなるべく考えないようにした。身長は流石にごまかす必要がないだろうと思い小柄な新人の人を指名した。後から友人に聞いたが新人はやめておいた方が良かったらしい。前の店をやめてしまったということは何かしら問題があった可能性が高いという。

番号札を持ってソファに座って待った。札の注意書きを読んでようやく気付いたがピンサロでなくソープだった。全然話が違うじゃねえか!とはいえ帰るわけにもいかず、ここまで来たらオバサンが来てもやってやろうじゃん!と意気込んだ。

しばらくして呼ばれて対面。僕はどういう顔が可愛いのか可愛くないのか分からなくなっているのでなんともいえないが、写真の顔をスッピンにしたらこうなるんだろうな、という感じ年齢は流石に嘘だったと思うけれどスリーサイズとか身長は尤もらしかった。

飲み物選んでベッドに座る。どこから来たの〜とか最近風邪で鼻水止まらないんだよねなど話をした。時間稼ぎに感じたがこっちからアクションをかけるべきだったのかもしれない。趣味は何?と言われ格闘技と答えた。元カレがやっていて殴られたこともあったという。
漫画、オールラウンダー廻に近い話があってそれを思い起こし少し悲しくなった。「じゃあ風呂に入ろう!」と言われ脱ぐ。しかし俺は嬢の裸を見てあろうことか母親のこと思い出していた。
(女の裸見るのとか母親以来じゃないか?十数年ぶりじゃないのか?しかも心なしか体型も近くないか?)
こんな事考えてる場合じゃねえ!と考え、そうこうするうちに俺はスケベイスに座り、チンポを洗われながら歯を磨いたりイソジンでうがいをした。この時点で多少ムクムクッとなった。

湯船に浸かってまた話をする。別に触れ合う訳でもなく横に並んで体育座りのような格好になる。ここでもこっちから何かすべきだったのだろう。しばらくしてあがり体を拭くとベッドに横になってと言われた。

仰向けになるとしゃぶられた。舌で円を書くようになめられて結構気持ち良かった。よし、勃ったなと言われゴムをつけられた。まずは正上位からと言われ位置につく。ここからが最も辛い時間となった。穴が思ったより下だったというよくあるパターンに陥いったのは別にいいんだけど、位置を変えてる間にエリンギの元気が無くなっていた。相手も手でしごいてくれたが全く力がわかず、こちらとしても勃たせようと躍起になるも意に反してジョニーの力は弱まった。上体を浮かせてるせいかと思い密着したりした。その時が一番力があった気がするけれどそれでも80%くらいだったし、穴には辿りつけなかった。胸を揉んだり吸ったりはして、それ自体はいいけれどマーラ様の様子は変わらず。結局抱き合ったまま時間は終わりに近づいた。俺は平静を装っていたつもりだったが抱き合った時に「なんで震えてるの~(笑)」と言われてしまった。俺の残念加減に向こうもフォローして「マジにポークビッツみたいな人もいた」「40歳で童貞の人もいた」「帽子とったらハゲの人がいた」などと言ってくれたがこちらとしては乾いた笑いを返すしかなかった。「面白いこと考えて」とも言われたけど正直その時の自分の状態が一番笑える状態で何も言えなかった。「彼女作れよ」とか「合コンとかないの」とも言われ正論だと思うけれど、とても出来るとは思えなかった。最後に69を要求したところ時間無いからと断られてしまった。結局また風呂で体を洗い服を着て、ちょっとベッドで他愛の無い話をしてから店を後にした。

何故勃たなかったのか、理由を考察すると
・朝に抜いていた
・普段布団に横になって抜いていた
・普段抜きすぎ
・相手に見られているという緊張感
などなど。緊張する必要なんてどこにも無いのは重々承知しているのに体は正直だったのかもしれない。

店を出て友人と合流し勉強した話をした。正直精神的に大分疲れていた。その後はビリヤードやカラオケをして楽しんだ。本当に遊んでるときは楽しかったのだが脳裏にソープでの悲劇がこびりついて離れなかった。その後たらふく居酒屋で飯を食い高専時代の話に花を咲かせた。そして次のステージ、キャバクラに行くこととなった。

キャバクラに行く道中、不発で終わった俺に対し「手をつなぐ」というノルマが課せられた。店では本当に飲みながらチャンネーと話すという感じでウィスキーの水割りが無限に注がれた。ソープよりはよっぽどしゃべれたし楽しかったけれど大して面白い話は出来なかった。なぜか自分から童貞だみたいな話をして「それは暴露しなくてもよかったんじゃ」と指摘される。どさくさに紛れ帰る直前にほとんど握手に近い形で手を繋いだ。そうして友人の家に行き床についた。

結局花火は全く見ずに夜遊びをするに終わったが色々体験出来たのは良かった。しかし俺はずっと昼間の失敗、そしてインポの可能性、
仮にそういう場面になっても俺は勃たず一生童貞の可能性が高まったのではないかという心配ばかりが頭にあった。

モーモールルギャバンの「悲しみは地下鉄で」という歌にこんな一節がある。
「風俗に行こう 友達と行こう 何もせず終わろう 日はまた昇るだろう」
まさか自身がそれはやることになると思わなかった。

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後でこの歌を聞いて涙が出そうになった。けれど相変わらず泣こうと思っても泣けなかった。早く感動でボロボロ泣けるようになりたい。俺は精神的な問題で涙も精液も出なくなってしまったのだろうか。

後日談

以上です。